認知行動療法研究
Online ISSN : 2433-9040
Print ISSN : 2433-9075
実践研究
うつ症状を主訴とした休職者に対する職場の問題に焦点化した集団認知行動療法の効果—職場復帰困難感に着目して—
渡邊 明寿香仲座 舞姫石原 綾子山本 和儀伊藤 大輔
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2019 年 45 巻 3 号 p. 137-147

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抄録

本研究の目的は、職場復帰後に生じると想定される問題に焦点を当てた介入コンポーネントを付加した集団認知行動療法の効果を検証することであった。うつ症状を主訴とした休職者21名(男性11名、女性10名、平均年齢40.52±8.45歳)に対して、週1回150分、計8回のプログラムが実施された。プロセス変数として、自動思考、認知的統制、行動活性化、環境中の報酬知覚、被受容感・被拒絶感に関する各尺度と、効果変数として、抑うつ・不安、社会機能、職場復帰の困難感に関する各尺度を介入前後で実施した。分析の結果、プロセス変数の改善がみられ、本プログラムの妥当性が示唆された。また、本研究のプログラムによって、抑うつや不安症状、社会機能の改善とともに、部分的には職場復帰の困難感が改善されたことが示された。さらに本プログラムの参加者の復職率は高く、脱落率は低かったことからも、職場の問題に焦点化した集団認知行動療法の有効性が示唆された。

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© 2019 一般社団法人日本認知・行動療法学会
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