2020 年 46 巻 1 号 p. 25-36
本事例では、頭部の不快感により一人または娘と二人での外出が困難となった女性のクライエントに対し、アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)に基づく介入を行った。また、介入を通した外出行動の改善を、頻度、家から離れられた距離、行くことができた場所の数の三つの次元から行動指標を用いて外出行動を測定し、改善を評価した。その結果、いずれの次元においても改善が示され、外出が困難なクライエントに対するACTの有効性が示唆された。介入の有効性と複数の次元から行動を測定することの有用性などについて考察した。