論文ID: 23-002
本研究では、学校欠席リスク・スクリーニングテスト(STeRA)をアセスメントの一部に活用して登校しぶり児への支援を実施した。アセスメントの結果、対象児の登校しぶりは学校におけるコミュニケーション場面やまぶしさ、家を出る際の不定愁訴に対する母親の対応により維持していると推測された。そこでコミュニケーションスキルの獲得と、対象児が家を出る際の不定愁訴と登校行動の分化強化、カラーレンズの装用を試みた。コミュニケーションスキルへの介入で学校活動への参加が増加し、欠席や遅刻、早退日数が減少した。その後、登校行動の分化強化を試みたところ、欠席や早退がなくなった。カラーレンズの装用後、より多くの学校活動へ参加できるようになったが、遅刻を完全になくすことはできなかった。本研究では、STeRAの実践的利便性を示唆したが、課題として標的行動が強化されない場合の対処スキルの獲得も加味した支援の必要性を挙げた。