論文ID: 23-009
本研究では、月経前症候群(PMS)の社会的症状の有無と心理的柔軟性との関連を検討した。参加者は20歳から39歳の女性で、PMSが疑われる者をスクリーニングするための尺度と心理的柔軟性に関する4つの尺度に回答した。回答から、PMSの社会的症状がある支障あり群、症状がありながらも社会的症状はみられない支障なし群、症状がみられない対照群を抽出した。PMSの身体・心理的症状の交絡を排除するため、支障あり群と支障なし群の心理的柔軟性の得点差について共分散分析を実施した。また、支障なし群と対照群の得点差についてt検定を実施した。その結果、アクセプタンス&コミットメント・セラピーのコアプロセスのうち、脱フュージョンがPMSの社会的症状に対する介入として効果をもつ可能性が示唆された。