バイオフィードバック研究
Online ISSN : 2432-3888
Print ISSN : 0386-1856
呼吸波形に基づいた接触振動圧刺激が心身に及ぼす影響
高野 佑樹萩原 啓
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2010 年 37 巻 1 号 p. 45-52

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抄録

本研究の目的は,身体に適合性の良い生体信号を用いた引き込みを利用して,限られた時間の中で十分な休息をとるための「効率の良い休息の取り方」を導出することである.座位安静,自転車エルゴメーター運動,軽睡眠の異なる3種類の活動状態における心拍および呼吸変動の特徴を求めた.その結果,各状態における心拍,呼吸変動の周期とゆらぎ方,また呼吸波形に違いが見られた.そこで,得られた呼吸波形に基づいた接触振動圧刺激をマッサージチェアによって与え,生理状態および心理状態の変化を調べた.刺激は吸気から呼気に変わる点で最も速く叩き,呼気から吸気に変わる点で最も遅く叩くように周波数を変化させたもので,実際の呼吸波形を基にした3種類(安静刺激,運動刺激,睡眠刺激)に,運動刺激の周期を0.8倍した刺激(超運動刺激)と睡眠刺激の周期を1.2倍した刺激(超睡眠刺激)の2種類を加えた計5種類の刺激を使用した.結果として,与えた刺激の種類によって生理・心理状態の変化の傾向に違いが見られた.

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© 2010 日本バイオフィードバック学会
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