行動医学研究
Online ISSN : 2188-0085
Print ISSN : 1341-6790
ISSN-L : 1341-6790
原著
対人不安場面における自己呈示効力感の低下が心臓血管活動および心理的反応に与える影響
市川 優一郎齋藤 慶典依田 麻子
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 13 巻 1 号 p. 14-22

詳細
抄録
本研究は、対人不安を構成する状態的要因である自己呈示効力感が、心臓血管活動および心理的反応に与える影響を検討した。20人の大学生は、2人の評価者の前で2つのスピーチ課題を行った。1回目のスピーチ課題終了後、スピーチ能力に関して虚偽のフィードバック(高得点もしくは低得点)を受けた。安静および課題の各条件において、血圧、拍動間隔、心拍出量、総末梢抵抗を測定した。また、AACLとPANASにより実験参加者の主観的感情を測定し、STAI-Sにより状態不安を測定した。それらの心理指標は、安静後と各条件の間に回答を求めた。その結果、低得点フィードバック群においてスピーチ課題中の収縮期・拡張期・平均血圧が、高得点フィードバック群よりも増加した。また、低得点フィードバック群における心拍出量およびネガティブ感情が、高得点フィードバック群よりも顕著に上昇した。以上の結果から、対人不安を構成する重要な要因である自己呈示効力感の低下が、心臓血管活動の亢進を引き起こす可能性が示唆された。
著者関連情報
© 2007 日本行動医学会
前の記事
feedback
Top