行動療法研究
Online ISSN : 2424-2594
Print ISSN : 0910-6529
論理情動行動療法に基づくComputer-Assisted Counselingプログラム改良版の効果(資料,<特集>プライマリーケアと行動療法・認知行動療法)
佐藤 洋一福井 至岩本 隆茂
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2002 年 28 巻 1 号 p. 47-62

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抄録

本研究の目的は、福井・西山(1995)の作成した、論理情動行動療法に基づくComputer-AssistedCounselingのためのコンピューター・プログラムを基盤に、より実用性の高いプログラムを作成して、その効果を検証することであった。福井・西山(1995)のプログラムはJapanese Irrational Belief Test(松村,1991)の項目を用いて、不合理な信念を合理的な信念に変容するものである。しかし福井・西山(1995)の手続きでは1セッションあたりの所要時間が非常に長くなる恐れがあり、実用性に乏しいため、本研究では実施回数は変えずに、1セッションあたりの所要時間が50分程度でおさまるプログラムとした。また、論理情動行動療法のABCモデルの説明を加え、さらに不合理な信念をもっている場合の損な点と得な点を考えてくるというホームワークを追加した。実験の結果、本プログラムには、福井・西山(1995)のプログラムと同等以上の不安低減効果があることが示された。

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© 2002 一般社団法人 日本認知・行動療法学会
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