抄録
本研究の目的は、中学生を対象にストレスマネジメントプログラムを実施し、その効果を検討することであった。プログラムは、心理的ストレスのメカニズムの理解、およびリラクセーション技法の習得から構成された。プログラムの効果判定のために、実施前後にストレス反応、認知的評価、およびコーピングの査定を行った。その結果、おもに以下のことが示唆された。プログラムの実施によって、(a)高いストレス反応が低減する、(b)低いコントロール感は高まり、高い影響性評価は低減する、(c)コーピングをあまり行わなかった生徒のコーピングの頻度が増加する。