文化人類学
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特集 震災後のレジリエントな社会モデルの構築——デジタル化時代の公共人類学の可能性
ふくしまの復興ツーリズム
震災後の福島におけるまちづくり
田中 孝枝
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2025 年 89 巻 4 号 p. 593-611

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抄録

福島県は東日本大震災において東京電力の原発事故という大きな被害を受け、その後も風評被害、さらには新型コロナウイルスの流行という新たな災害に見舞われた。本論では、震災後の復興ツーリズムに焦点を合わせ、ふくしまの震災後のまちづくりを考えることを目的とする。ツーリズムは、ただ楽しむだけでなく、旅をとおして現地の問題点を学び、社会的な課題と向き合う1つの方法でもある。コロナ禍ではオンラインツアーやオンライン語り部など、デジタル技術を介した新しいツーリズムの形態も登場した。本論ではオフライン、オンラインにまたがって展開する復興ツーリズムの景色を民族誌的に描き出す。具体的には、震災後10年以上を経た現在において、福島浜通りで展開する「まなび」と「移住支援」に焦点を当て、主に復興ツーリズムに従事する人々の視点から、その動態を検討する。このことを通じて、復興ツーリズムが、ツーリズムというツールを使って被災地と他の地域を社会的・経済的につなぐだけでなく、外部に開かれたかたちで本特集の課題である震災後のレジリエントな社会の構築に貢献する有益なツールであることを示す。

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2025 日本文化人類学会
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