日本循環器管理研究協議会雑誌
Print ISSN : 0914-7284
循環器疾患におけるA型行動パターンとストレスの関与
上山 敬司岸 浩子島 広樹上嶋 健治羽野 卓三有田 幹雄上野 雄二西尾 一郎
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 28 巻 3 号 p. 177-181

詳細
抄録
循環器疾患でのA型行動パターン (タイプA) の頻度と虚血性心疾患の発症におけるストレスの影響を検討した。タイプAの比率は虚血性心疾患, その他の心疾患, 本態性高血圧, 二次性高血圧, healthyvolunteerで各々77%, 24%, 52%, 19%, 30%で, 虚血性心疾患で他の4群に比し有意に高かった。A型スコアーはその他の冠危険因子の程度と相関せず, タイプAは独自の危険因子と考えられた。急性心筋梗塞, 不安定狭心症入院例において, 発症直前, タイプAでは36%にストレス状況を認めたが, タイプBでは6%であり, タイプAに有意に多かった。本邦でも虚血性心疾患でタイプAを多く認め, タイプAではストレスが虚血性心疾患発症のTriggerになる可能性が考えられた。
著者関連情報
© 社団法人 日本循環器管理研究協議会
前の記事 次の記事
feedback
Top