日本循環器管理研究協議会雑誌
Print ISSN : 0914-7284
28 巻, 3 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 豊嶋 英明, 田辺 直仁, 林 千治, 宮西 邦夫, 相崎 俊哉
    1994 年28 巻3 号 p. 173-176
    発行日: 1994/02/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
    健診歴, 受療歴等に関するアンケートに遺族から回答のあった75例の突然死を対象として、健診受診が突然死予防に果たしている役割について検討した。
    生前に健診を受けていた者は36名 (48.0) %で, そのうち死亡前2年以内の受診者は17名 (22.7%) であった。一方, 健診受診者の死亡前1年以内の受療率は88.9%で, 非受診者の64。1%に比べ有意 (p<0.05) に高く, かつ受療者の既往疾患所有率 (84.2%) は非受療者のそれ (55.6%) に比べ有意 (p<0.05) に高かった。受療, 即ち, 医療機関での治療は死亡時期を遅らせていると考えられるので, 健診受診は異常所見者を見つけて医療機関へ回すことにより, 治療を通じて突然死に対して予防効果を果たしたと推測された。非受診者中の非受療者は14名 (全突然死の18.7%) で, このうち9名には既往歴があった.これらの者は検診または治療を受けていれば, 少なくとも死を遅らせ得る可能性があったと考えられた。
    一方, 健診受診者中に4名の非受療者がいたが, 内3名 (2名は30歳代前半) は既往歴も無い健常者であった事は, 突然死の予防における健診の限界を示していよう。
  • 上山 敬司, 岸 浩子, 島 広樹, 上嶋 健治, 羽野 卓三, 有田 幹雄, 上野 雄二, 西尾 一郎
    1994 年28 巻3 号 p. 177-181
    発行日: 1994/02/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
    循環器疾患でのA型行動パターン (タイプA) の頻度と虚血性心疾患の発症におけるストレスの影響を検討した。タイプAの比率は虚血性心疾患, その他の心疾患, 本態性高血圧, 二次性高血圧, healthyvolunteerで各々77%, 24%, 52%, 19%, 30%で, 虚血性心疾患で他の4群に比し有意に高かった。A型スコアーはその他の冠危険因子の程度と相関せず, タイプAは独自の危険因子と考えられた。急性心筋梗塞, 不安定狭心症入院例において, 発症直前, タイプAでは36%にストレス状況を認めたが, タイプBでは6%であり, タイプAに有意に多かった。本邦でも虚血性心疾患でタイプAを多く認め, タイプAではストレスが虚血性心疾患発症のTriggerになる可能性が考えられた。
  • ホルター心電図による検討
    五十嵐 丈記
    1994 年28 巻3 号 p. 182-187
    発行日: 1994/02/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
    成人喫煙常習者で安静時心電図に異状の見られない28名を対象にホルター心電図 (Marquette8200System) 検査をおこない, 喫煙時の心電図におよぼす影響を検討した。ST~Tの虚血性変化および著明な不整脈の出現した陽性群は13名, 43%にみられた。これらの変化は喫煙開始4~5分後から出現した。虚血性変化の波状的に出現するタイプと持続的にみられるタイプがあった。陽性群は陰性群に比べ冠動脈硬化指数 (TC/HLD-C×Apo B/Apo A-I) が有意に高値を示した。虚血変化陽性群にCa拮抗薬を前投与すると喫煙後のST~Tの虚血性変化は出現しなかった。また全ての喫煙時に見られるのではなく自動車運転中, 寒冷下, 夜間排尿後, 朝起床時の喫煙後など閾値の低下していると思われる際に出現した。
  • 11年間の追跡調査の結果
    鶴田 真, 橋本 隆一, 足達 寿, 野村 岳而, 戸嶋 裕徳, 田代 寛美
    1994 年28 巻3 号 p. 188-196
    発行日: 1994/02/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
    高インスリン血症に代表されるインスリン抵抗性は体液貯留や交感神経の反応亢進を惹起し、高血圧の発症, 進展に関与する重要な因子として注目されている。高インスリン血症が高血圧への進展の予測因子となり得るかは, 縦断的疫学調査の結果によらなければならない。本研究では, 糖尿病検診を受診した正常血圧者120名を11年後に再検診し, インスリンを含む諸変量について, 解析を試み, 高インスリン血症が将来の高血圧発現の予測因子となり得るかを検討し、以下の成績を得た。
    1) 初回検診時では, 50gOGTTにおけるインスリン120分値のみ拡張期血圧と有意の相関を認めた。しかし, その他インスリン値とインスリン/血糖比は, 収縮期および拡張期血圧との問に有意の相関を認めなかった。
    2) 空腹時, 60分, 合計のインスリン値および空腹時, 面積のインスリン/血糖比は11年後の収縮期血圧と, また, 空腹時, 60,120分, 合計のインスリン値および空腹時, 合計, 面積のインスリン/血糖比は11年後の拡張期血圧と有意の相関を認めた。
    3) 年齢, 性別, 初回検診時での収縮期血圧を考慮した場合, 将来の高血圧進展と空腹時および負荷後180分のインスリン値, 空腹時のインスリン/血糖比, 負荷後30分のΔインスリン/Δ血糖比, 尿酸値の間に有意の関連性を認めた。
    以上より, 高インスリン血症およびインスリン/血糖比は, 将来の高血圧進展に関与することが示唆された。
  • 人口規模別観察
    秋澤 より子, 坂田 清美, 柳川 洋
    1994 年28 巻3 号 p. 197-203
    発行日: 1994/02/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
  • 新井 宏朋
    1994 年28 巻3 号 p. 204-210
    発行日: 1994/02/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
  • 田中 繁道
    1994 年28 巻3 号 p. 211-215
    発行日: 1994/02/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
  • 柳川 尭, 笠置 文善
    1994 年28 巻3 号 p. 216-217
    発行日: 1994/02/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
  • 飯村 攻
    1994 年28 巻3 号 p. 218-223
    発行日: 1994/02/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
  • 栃久保 修
    1994 年28 巻3 号 p. 224
    発行日: 1994/02/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
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