抄録
協働学習において学び手に参加してもらう教育実践について議論する際,学び手本人が「協働学習の何に価値を見出しているか」を尋ね,学び手の価値という視点からアプローチする必要があるといえる。そこで本研究では,協働学習における参加要因を議論する上で学び手が協働学習に見出す価値を探索的に調査した。具体的には,協働学習場面において楽しみにしていることを中学生に尋ね,自由記述による回答を求めた。得られた結果を収集してオープン・コーディングを実施し,サブカテゴリを作成し,カテゴリを編成した。その結果,カテゴリは「会話活動」,「意見」,「グループ活動」,「他の学び手との関係性」,「理解深化」,「課題」,「その他」に分類された。特に,学び手は話し合うことや他の学び手の話を傾聴すること,そして新発見や新たな視野が得られることや自身と異なる意見に触れることを楽しみにしている傾向が示された。