老年臨床心理学研究
Online ISSN : 2436-4568
高齢者のICTに対する態度・実践とQOLの関連
ポストコロナ期における検討
神前 裕子
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ジャーナル オープンアクセス

2026 年 7 巻 p. 15-25

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抄録
本研究ではポストコロナ期における高齢者のICTの利用状況,ICTに対する態度・実践について検討し,QOLの関連について明らかにすることを目的とした。高齢者20名に面接調査を行い,質問項目を構成し,インターネット調査を実施した。調査協力者は,全国の高齢者310名(平均年齢71.17歳)であった。分析の結果,ICTへの態度・実践は,「ICT積極活用」「コミュニケーションICT活用」「ICTへの物足りなさ」の3因子が見出され,QOLとの関連は,前期高齢者においては3因子全てに,多重比較補正後も有意な正の相関が見られたが,後期高齢者においては,「コミュニケーションICT活用」因子に正の相関が見られたものの,補正後には有意な関連は確認されなかった。前期高齢者にはICT活用がQOLに寄与する一方,後期高齢者ではその関連は限定的であり,ICT(非対面)のみならず対面交流を含めた支援の重要性が示唆された。
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© 2026 日本老年臨床心理学会
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