老年臨床心理学研究
Online ISSN : 2436-4568
家族介護者はどのような支援を活用しているか
Well-beingとの関連に注目して
馬場 絢子
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ジャーナル オープンアクセス

2026 年 7 巻 p. 4-14

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抄録
全国的に介護者支援の取り組みが展開してきているが,実際にどの程度活用されているかは不明である。本研究ではWell-beingとの関連に注目して介護者支援の現状と課題を明らかにすることを目指した。家族介護者を対象にWeb調査を行い,介護中の悩みや困難,援助要請先,支援内容に関する複数選択式の設問と自由記述,およびWell-being関連尺度について回答を得た。325件のデータを集計したところ,介護者は家族・友人・同僚等の身近な人や被介護者向けの支援者に助けを求めていた。重回帰分析・t検定の結果,身近な人に援助要請をしている介護者は精神的健康が高く,医薬的な対処やピアサポート・自治体等の支援を受けている介護者は心理的苦痛が高いことなどが明らかになった。支援を受けない理由としては,悩み・困難がないことのほか,援助要請が苦手,適切な援助要請先がわからない,期待できない等が選択された。以上を踏まえ,介護者支援の今後の発展可能性について論じた。
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© 2026 日本老年臨床心理学会
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