コミュニケーション障害学
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高校への進学にともなう環境の変化により顕著な改善がみられた場面緘黙生徒1例
高木 潤野
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キーワード: 場面緘黙, 環境因子, 同級生
ジャーナル オープンアクセス

2019 年 36 巻 2 号 p. 42-48

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抄録
高校進学による環境の変化によって場面緘黙が顕著に改善した女子生徒の事例について,小学校6年生から高校進学後までの変化を縦断的に分析した。発話の練習によってクラスの女子生徒とは話せるようになったが,中学校の間は場面緘黙の完全な解消には至らなかった。保育園から中学校が1校園ずつであるという人的な環境が解消を妨げた要因であったと考えられた。場面緘黙児への介入にあたっての環境因子の重要性を指摘した。
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© 2019 日本コミュニケーション障害学会
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