抄録
私たち療育専門病院における小児科外来での「支援をつないでいくこと」を,出会い,診療経過,引き継ぐ,という3つの場面に分けて考えた。出会いである初診時には,さまざまな主訴をもつ多様な紹介元からの各症例がある。事前の詳細な問診と家族の承諾を得て各関係機関からの情報提供を受け,発達障害の診断に必要な,言語面や,問題行動だけでない,対人・社会性の面,生活面,学習面,さらに生育環境といった多面的な情報を得る。診療経過では,本人支援に加え,家族への支援,関係機関の支援者との連携も重要である。そして,引き継ぐとは,主には精神科へのトランジションであるが,本人,家族との共同作業として進める。「支援をつないでいくこと」のためには,その方のライフステージに寄り添いつつ,ご本人の状況とそれを取り巻く環境を適切にアセスメントしておき,関係者によるライフイベントや難局への対応力を維持することが重要と考える。