聴能言語学研究
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〈言語聴覚障害と家族とのかかわり〉家族の手記
佐藤 妙子宮崎 真理
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1999 年 16 巻 2 号 p. 105-108

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抄録
健康を自負していた51歳の夫が,脳幹部出血で倒れ,右半身が麻痺して言語障害が残った.運動訓練とともに,言語訓練を受けて1ヵ月後に声が出るようになり,意思の疎通が取れるようになった.そののち自宅に戻り,通所の言語訓練を受け,自宅勤務というかたちで復職できた.本人の生きたいという気持ちと周りの人からの援助に,家族が勇気づけられたことが大きいと思う(妻).生活費の心配をする必要がない幸運に恵まれ,純粋に父の回復を願えたことは心強かった.父の回復には本人の生きる希望が支えになっていた.本人や家族の気持ちをくみ取って重要なことがらを伝えてほしいと専門家たちに願う(娘).
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© 日本コミュニケーション障害学会
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