抄録
本研究は,療養型病院に入院した患者を対象に,退院時のBI下位項目のうち自宅退院に関連するADL動作の組み合わせを後方視的に検討した.方法は年齢や性別などの基本属性およびBIの下位項目を説明変数として,自宅退院に関連する要因を決定木分析により分析した結果,トイレ動作と階段昇降の2項目からなるモデルが構築され,感度76.7%,特異度79.8%の精度が得られた.このことから,療養型病院における自宅退院の可否を判断する上で,トイレ動作と階段昇降の組み合わせが重要な指標となる可能性が示唆された.本研究は,作業療法における介入戦略の一助となる可能性を有しており,今後は社会的背景も考慮した包括的な検討が望まれる.