日本臨床作業療法研究
Online ISSN : 2188-8418
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選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • ―決定木分析を用いた検討―
    小宮山 貴也, 小渕 浩平, 中田 園子, 中村 裕一
    2026 年13 巻 p. 1-7
    発行日: 2026/01/20
    公開日: 2026/07/15
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は,療養型病院に入院した患者を対象に,退院時のBI下位項目のうち自宅退院に関連するADL動作の組み合わせを後方視的に検討した.方法は年齢や性別などの基本属性およびBIの下位項目を説明変数として,自宅退院に関連する要因を決定木分析により分析した結果,トイレ動作と階段昇降の2項目からなるモデルが構築され,感度76.7%,特異度79.8%の精度が得られた.このことから,療養型病院における自宅退院の可否を判断する上で,トイレ動作と階段昇降の組み合わせが重要な指標となる可能性が示唆された.本研究は,作業療法における介入戦略の一助となる可能性を有しており,今後は社会的背景も考慮した包括的な検討が望まれる.
  • 吉原 絵理, 池谷 政直
    2026 年13 巻 p. 8-15
    発行日: 2026/02/02
    公開日: 2026/07/15
    ジャーナル オープンアクセス
    わが国では周産期うつ病の有病割合や妊産婦の自殺率が高いことが示されており,周産期のメンタルヘルスの重要性が広く認識されている.しかし周産期メンタルヘルスに関わる作業療法の報告は未だ少ない.今回,出産後に不眠や不安を呈し入院した対象者に対して,作業を通じた自己効力感の回復およびセルフマネジメント能力の向上を支援し た結果,認知の柔軟性や援助希求行動の獲得に繋がり,結果として自信の回復が促された.また,入院中から退院後も一貫して関わることによる再発予防の支援により,安定した生活を送ることができた.周産期女性のメンタルヘルスにおいて,自己効力感およびセルフマネジメント能力の向上を通じた再発予防支援が有効である可能性が示唆された.
  • ─上肢使用状況の認識是正につながった事例─
    長倉 侑祐, 石垣 智也, 西 祐樹, 湯田 智久, 平田 康介
    2026 年13 巻 p. 16-24
    発行日: 2026/06/23
    公開日: 2026/07/15
    ジャーナル オープンアクセス
    橈骨遠位端骨折後に過活動と疑われる行動特性により疼痛増強を示す事例に対し,段階的OTプログラムと加速度計を用いた日常生活での上肢活動量のフィードバックを実施した.結果,日常生活における上肢使用状況の認識改善 に加え,目標としていた作業活動の再獲得に至った.本事例経過より,段階的OTプログラムに上肢活動量のフィードバックを併用することは,過活動と疑われる行動における上肢使用状況の認識を是正する有用な手段になり得ると考えられた.
  • 片岡 紗弓, 片岡 謙太, 寺岡 睦
    2026 年13 巻 p. 25-32
    発行日: 2026/06/20
    公開日: 2026/07/15
    ジャーナル オープンアクセス
    本報告の目的は,「発達が気になる子ども」を育てる家族の子育ての困難を作業機能障害として捉え,作業に根 ざした実践2.0(Occupation-Based Practice 2.0:以下,OBP2.0)の支援の可能性を検討することである.対象は小学3年生男児を育てる家族であった.生活習慣の乱れや癇癪等から家族が育てにくさを感じ,放課後児童クラブ(以下,クラブ)でも支援が困難な状態にあった.面談と観察では,クラブでの非参与観察や放課後児童支援員(以下,支援員)の聞き取り,家族面談を通して,作業機能障害や信念対立の観点から情報収集を実施した.OBP2.0の枠組みに基づき,Occupational Performance Coachingの情動的サポート・情報交換と信念対立解明アプローチを組み合わせて4回の支援を実施した.同時に,支援員・家族・作業療法士による協働支援体制を構築した.支援後,母親の作業疎外の軽減,家族間の信念対立の緩和,本児の情動調整と日常活動参加の改善が示された.OBP2.0は家族の作業機能障害と信念対立を改善し,クラブでの柔軟な家族支援を促進する可能性が示された.
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