犯罪心理学研究
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逸脱行動と社会的絆の強さの関係について―相互作用的見地からの検討―
小林 京子
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1993 年 31 巻 1 号 p. 39-48

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抄録

ナショナル・ユース・サーベイの第一次調査から第五次調査までのデータを用いて,第一次調査から第五次調査までの犯罪歴と第一次及び第四次調査時点での絆の強さとの関連を調査した.その結果,Hirschi(1969)が主張するように,絆が弱まると犯罪を犯す危険性があることが明らかになると同時に,Hirschiの主張とは反対に,犯罪を犯すと絆が弱まるといった現象も明らかになった.すなわち,Thornberry(1987)が主張するように,絆の強さと逸脱行動は相互作用していることが明らかになった.

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© 1993 日本犯罪心理学会
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