犯罪心理学研究
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児童相談所で非行少年に実施されたWISC-IVの分析―P>Vプロフィールの検証―
緒方 康介
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2015 年 52 巻 2 号 p. 1-10

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抄録

Wechsler式知能検査を非行少年に実施した場合,動作性優位のプロフィールが観測されてきた。しかしPIQとVIQを排したWISC-IVへの改訂後も同様のプロフィールが得られるのかについては疑問が残る。そこで児童相談所でWISC-IVを受検した非行少年のデータを分析し,プロフィールの再現性を検証した。年齢と知能水準を統制した結果,WISC-IIIにより査定された非行少年,WISC-IVを受検した非行少年,WISC-IVを受けた非行のない児童の順に,動作性優位が観測され,WISC-IVでもこのプロフィールは再現されるものと結論された。

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© 2015 日本犯罪心理学会
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