抄録
症例は84歳女性.腸閉塞の診断で保存的治療をしていたが,軽快しないため当科紹介受診となった.術前CTで,右閉鎖孔のRichter型ヘルニアと診断し手術となった.開腹所見では,盲腸右側の後腹膜,盲腸後窩に相当する部位に1cmほどのヘルニア門があり,回盲部より約50cmの部位の回腸が内容の嵌頓ヘルニアで,閉鎖孔に異常は認めなかった.盲腸後窩ヘルニア嵌頓による腸閉塞と診断した.約10cmの回腸がヘルニア内に嵌頓していたが,血流障害は認めなかったのでヘルニア囊を切開,門を開放し手術を終えた.術後経過は良好であった.