抄録
黄色肉芽腫性胆囊炎(xanthogranulomatous cholecystitis:以下XGCと略記)は,胆囊炎の一亜型であるが,多彩な画像所見を呈するため胆囊癌との鑑別がしばしば困難である.症例は77歳,男性.心窩部痛を主訴に来院.腹部エコー,CTにて胆囊結石と胆囊壁の限局性肥厚および肝床部への浸潤像が認められ,胆囊癌が疑われた.鑑別診断として胆囊炎も考えられたが,CA19-9の上昇,FDG-PETで胆囊への集積も認められたため,胆囊癌と診断し肝床部切除を伴う胆囊摘出術を施行した.術後病理組織学的検査ではXGCであり,悪性所見は認めなかった.XGCでは,CA19-9高値やFDG-PET陽性を呈することがあり,胆囊癌との鑑別診断上,この点に十分留意する必要がある.