抄録
症例は72歳,男性.閉塞性黄疸を発症し近医を受診し,CTにて肝内胆管拡張を指摘された.精査にてBismuth Ⅲaの肝門部胆管癌と診断された.既往に陳旧性心筋梗塞があり,冠動脈造影では#1,#7,#13に100%狭窄の所見を認める重症3枝病変であった.心機能はNYHA分類Ⅰ度,左室駆出率は45%であった.ヘパリン投与後,術中循環補助として大動脈内バルーンパンピングを行い,肝右葉尾状葉兼肝外胆道切除術を施行した.周術期の循環動態は安定していた.病理では胆囊管を主座とする胆囊癌であった.合併症なく術後16日目で退院となった.