抄録
【目的】直腸指診による擦過細胞診(指細胞診)の有用性について検討した.
【方法】直腸癌を疑った25例に対して指細胞診を実施し,細胞診の結果を内視鏡あるいは直視下生検,最終診断と比較した.
【結果】2例は細胞が採取されず判定困難となった.偽陽性は認めず,偽陰性は3例で,感度86%,特異度100%,正診率88%となった.
【結語】指細胞診は簡便かつ低侵襲で,組織生検に劣らない高い正診率を示し,有用な検査であると考えられた.また,細胞診陽性例において豊富な細胞量が採取されたことから,癌細胞が容易に腸管内に遊離することが示唆された.