2016 年 41 巻 5 号 p. 874-879
症例は75歳,女性.嘔吐,腹痛を主訴に当院を受診した.他院にて卵巣摘出術の既往あり.腹部単純X線検査で小腸ガス像とニボーを認めた.腹部造影CT検査,イレウス管造影検査で腸回転異常を伴う右傍十二指腸ヘルニアと診断した.保存的加療で症状が改善しないため手術を施行した.手術診断は,腸回転異常を認める右傍十二指腸ヘルニアに伴う癒着性イレウスと診断し,癒着剝離術,ヘルニア門単純閉鎖を施行した.術後経過は良好で軽快退院となった.術前に診断しえた腸回転異常を伴う右傍十二指腸ヘルニアの1例を経験した.