日本外科系連合学会誌
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症例報告
造影CTで診断しえた盲腸後窩ヘルニアの1例
西澤 聡山本 隆嗣徳原 太豪
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2019 年 44 巻 2 号 p. 332-337

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抄録

症例は96歳,女性.突然の右下腹部痛で当院の救急外来に搬送された.血液生化学検査と単純CTでは診断がつかず,腹痛が増悪した.造影CTを施行したところ,盲腸周囲ヘルニアによる絞扼性腸閉塞が診断され,発症より16時間後に緊急手術を施行した.終末回腸から約60cm口側の回腸が約10cmにわたり盲腸背側の小孔から陥入していた.ヘルニア門を開放し絞扼壊死した回腸を部分切除した.術後経過は問題なく術20日目に退院となった.盲腸周囲ヘルニアは稀な疾患であり,既知でない場合術前診断は困難である.医学中央雑誌で検索した邦人報告例の28%は腸切除を要し,5%が死亡しており,いずれも80歳代で,手術待機中にショックに陥った症例の報告もある.画像で,盲腸背側に塊状の小腸を認めた場合,本症を念頭においた早急な手術治療が必要であると考えられた.

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© 2019 日本外科系連合学会
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