日本外科系連合学会誌
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Tissue expanderを用いた乳房再建術の合併症とその予防についての検討
前川 二郎吉田 豊一青木 文彦
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1996 年 21 巻 2 号 p. 138-142

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抄録
Tissue expanderを用いた乳房再建の合併症についてはすでに欧米で多くの報告1) 5) 6) 7) 8) 9) 13) 15-19) 21) がなされているが, 本邦では, 合併症についてのまとまった報告は少ない7) 12) 14) 20)。今回われわれは本法による74例の自験例で合併症とその予防について検討した。結果は, 21例に何らかの合併症を認めた。Tissue expander, 付属する接続管およびreservoirの破損が原因である注入生食の漏出が最も多く9例, 術創縁皮膚壊死が6例, 前胸部の痛みが5例, 漿液腫が3例, 感染, 露出がそれぞれ2例であった。欧米の報告と自験例を比較すと, 合併症の発生率に大きな差はなかった。予防としては, tissue expanderおよび付属器具の基本的な扱い方を確認して手術にあたること, 術中に血行が良くない創縁皮膚を積極的に切除すること, また皮膚壊死部の早期デブリードマンを行うことなどが考えられた。
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