日本外科系連合学会誌
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家族性乳癌における二次癌
土屋 敦雄野水 整阿部 力哉
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キーワード: 家族性乳癌, 二次癌, 重複癌
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1997 年 22 巻 2 号 p. 148-150

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抄録

家族性乳癌の臨床的特徴は若年発症と両側乳癌を含む重複癌の頻度が高いことである。そこで家族性乳癌を第1度近親者に3名以上の乳癌患者がいる場合としてアンケート調査を実施した。全国46施設より上記条件に当てはまる 50家系170人を家族性乳癌とし, 教室における家族歴を有しない乳癌症例を対照群として乳癌発生部位, 二次癌の発生頻度について検討した。乳癌患者の発端者および家族性乳癌家系の全乳癌患者における両側乳癌の頻度は対照群に比較し, 有意に高かった。また他臓器二次癌の発生頻度も対照群に較べ有意に高かった。家族性乳癌は家族歴の無い乳癌に比較し, 対側乳癌を含めた二次癌の発生頻度が高く術後のfollow-upに際し十分に留意すべきである。

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