日本外科系連合学会誌
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大腸低分化腺癌症例の検討
大畑 昌彦小山 勇松本 隆藤内 伸子小川 展二大塚 健二沼尻 良克渡辺 拓自門倉 正樹篠塚 望安西 春幸山崎 達雄尾本 良三
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キーワード: 大腸癌, 低分化腺癌
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1997 年 22 巻 6 号 p. 878-885

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抄録
過去10年間の大腸低分化腺癌17例中, 非切除となった4例を除いた13例の臨床病理学的特徴について, 高・中分化腺癌を合わせた分化型腺癌424例 (以下分化型腺癌) と比較検討した。なお低分化腺癌はすべてss (a 1) 以上の深達度だったため, 低分化腺癌とss (a 1) 以上の分化型腺癌症例についての検討を加えた。低分化腺癌の占拠部位は右側結腸に多く, 肉眼型は浸潤型 (とくに3型) が多く, 壁深達度はse (a 2) 以上の高度進行例が多かった。リンパ節転移陽性率は77%, 腹膜播種陽性率は23%と高かった。以上の結果は, ss (a 1) 以上の深達度の分化型腺癌症例との検討でもほぼ同様であった。低分化腺癌症例は13例中, 根治度Aとなったのは4例 (30.8%) で, 分化型腺癌症例の根治度A 354例 (83.5%) に比べて明らかに低かった。低分化腺癌全症例の5生率は15.7%と, 分化型腺癌症例の66.5%に比べ不良だったが, 治癒切除例では分化型腺癌症例と差はなく根治術を行うことにより予後の改善が得られるものと考えられた。
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