日本外科系連合学会誌
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胃癌手術における色素法を用いたsentinel node biopsyの手技
平塚 正弘宮代 勲石川 治古河 洋山田 晃正村田 幸平土岐 祐一郎大東 弘明亀山 雅男佐々木 洋甲 利幸竹中 明美石黒 信吾今岡 真義
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キーワード: 胃癌
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2001 年 26 巻 2 号 p. 167-169

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抄録

胃癌手術における色素法を用いたsentinel node biopsyの手技について述べた。われわれの方法により得られるsentinel nodeは1症例につき平均2.8個であった。Indocyanine green (ICG, ジアグノグリーン, 第一製薬) 1バイアル25mgを蒸留水5mlに溶解して, 癌病巣の漿膜下に注入する。この注入が最も重要なポイントで, 癌の直下とそれに接した狭い範囲の周囲に色素を注入することである。決して広範囲に注入しないように努め, そのためには粘膜側から注入するよりも, 漿膜側からの方が確実である。5分後に緑色に着色しているリンパ節をすべてsentinel nodeとみなしこれを摘出するが, ここで小彎, 大彎および胃の後面などあらゆる可能性を考えて観察することが重要である。摘出したリンパ節を1~2mm幅に切り, 全切片表裏の捺印細胞診, 迅速組織診および永久組織診を行う。

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