日本外科系連合学会誌
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顎下部からのアプローチでの内視鏡補助下甲状腺片葉切除術
山下 弘幸大島 章渡辺 紳内野 眞也野口 志郎
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2001 年 26 巻 5 号 p. 1257-1260

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抄録

当院は平成11年10月より内視鏡下甲状腺・副甲状腺切除を開始し, 現在まで副甲状腺腫3例 (1例は同時に甲状腺切除施行) と良性甲状腺腫11例を経験した。主切開創を鎖骨下あるいは腋窩に入れるか (頸部外), 顎下に入れるか (頸部) で手術を行っている。頸外部からのアプローチでは片葉切除が必要な際に, 症例によってはベリー靱帯周辺部の処理が困難で反回神経麻痺を危惧しなければならない。後者では, 頸部を屈曲させ創をずらすことにより甲状腺上極およびベリー靱帯部を直視下に処理が可能なので安全に片葉切除ができ, 創部に関しても美容的に満足できる。当院での症例を検討し, アプローチによる手術手技の違いにつき言及し, 顎下部からのアプローチによる甲状腺片葉切除をビデオにて供覧する。

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