日本外科系連合学会誌
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切除不能食道癌に対する金属ステントの評価
人工食道, 食道バイパス術との比較検討
逢坂 由昭佐藤 滋高木 融岡田 了祐篠原 玄夫尾形 高士青木 達哉小柳 泰久
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2002 年 27 巻 2 号 p. 197-201

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抄録
(目的) 切除不能食道癌にQOL改善を目的とした金属ステント療法を人工食道, バイパス手術と比較検討した。 (対象と方法) 1989年~2000年に施行した金属ステント (A群 : 13例), 人工食道 (B群 : 10例), バイパス手術 (C群 : 10例) を対象とした。検討項目は食事摂取改善度 (食事摂取状況をスコア化し, 治療前後の点数差で評価), 有効率, 合併症, 生存期間と食事摂取期間の比, 在院死亡率とした。 (結果) 食事摂取改善度, 有効率はB群, A群, C群の順に良好だったが, 各群間で有意差を認めなかった。合併症では, 吐・喀血はA群で有意に少なかった。またC群で縫合不全を高率に認めた。生存期間と食事摂取期間の比ではC群は他の2群と比べ有意に劣っていた。在院死亡率ではC群はA群と比べ有意に高率だった。 (総括) 金属ステントは合併症, 生存期間と食事摂取期間の比, 在院死亡率の点から, 切除不能食道癌に対するQOL改善に最も有効と思われた。
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