日本臨床スポーツ医学会誌
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Print ISSN : 1346-4159
股関節外旋筋へのセルフマッサージが股関節内旋可動域と体幹回旋筋力に及ぼす影響
木村 明日佳倉持 梨恵子箱﨑 太誠清水 卓也
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2024 年 32 巻 2 号 p. 264-272

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抄録

体幹回旋機能は腰痛やパフォーマンスと関連するため適切な機能を有することが重要と考えら れる.本研究は,体幹回旋筋力発揮に必要と考える腹腔内圧の上昇を担うinner unit の活性化を図った股関節外旋筋へのセルフマッサージが,股関節内旋可動域及び体幹回旋筋力に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした.成人男性36 名を股関節外旋筋群,大腿四頭筋群,コントロール群に群分けした.股関節内旋可動域と体幹回旋筋力を介入前後に測定し,各群の変化を比較するため股関節内旋可動域は二元配置分散分析,体幹回旋筋力は変化率を算出しKruskal-Wallis のH 検定を行った.また,各群の体幹回旋筋力変化率の左右差を比較するためWilcoxon の順位和検定を行った.その結果,股関節外旋筋群で両股関節内旋可動域が向上し,コントロール群との間に有意な交互作用を認めた.体幹回旋筋力は全ての群間において有意差を認めなかった.また,体幹回旋筋力変化率は右回旋にて股関節外旋筋群で有意差を認めた.股関節内旋可動域の向上から本介入の押圧刺激が対象筋を伸張し可動域を獲得したと考える.体幹回旋筋力変化率の左右差は筋力非対称性による介入のトレーナビリティーの差が関与した可能性がある.研究対象者の約9 割が右利きであり左回旋への慣れから左回旋筋力のpre 値が高く,トレーナビリティーが少なかったことで有意差を認めなかったと考える.

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