日本心臓血管外科学会雑誌
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症例報告[末梢血管]
両側外腸骨動脈低形成を伴うLEAD合併腹部大動脈狭窄症に対し両側総腸骨動脈-総大腿動脈バイパス術を施行した1例
伊藤 大地岡留 淳伊東 啓行
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2024 年 53 巻 5 号 p. 299-303

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抄録

症例は27歳女性.在胎40週,家族歴に特記事項なく精神発達遅滞なし.出生4日目に循環不全をきたし,出生10日後に腹部大動脈狭窄症(mid-aortic syndrome: MAS)の診断となった.以降,頻回にわたり狭窄部に対し血管内治療を試行されるも再狭窄を繰り返し,6歳時に下行大動脈-腹部大動脈バイパス術を施行された.14歳時より両側外腸骨動脈の閉塞を認めていたが,下肢に虚血症状は認めず経過観察とされていた.26歳頃より両下肢に有意な跛行症状の出現を認め,血行再建が必要な状態であると判断し,全身麻酔下に開腹・鼠径部の展開を行い両側総腸骨動脈-総大腿動脈バイパス術を施行した.バイパス術は,両側総腸骨動脈を中枢吻合部,両側浅大腿動脈・大腿深動脈の分岐直上の総大腿動脈を末梢吻合部とし,人工血管を用いて吻合を行った.術後は経時的にABIの改善を認め,現在術後約2年が経過したが,下肢に虚血症状の再燃は認めていない.

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