日本心臓血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1883-4108
Print ISSN : 0285-1474
ISSN-L : 0285-1474
孤立性末梢性肺動脈瘤の1治験例
二宮 淳一田中 茂夫林 晃一師田 哲郎庄司 佑
著者情報
ジャーナル フリー

1990 年 19 巻 6 号 p. 1124-1127

詳細
抄録

肺動脈瘤は動脈瘤のなかでは非常にまれである.しかし本症の致死的合併症として瘤破裂があり,診断確定後早期に手術をする必要がある.報告した症例は51歳男性で,背部痛を主訴として入院した.肺動脈造影等の精査の結果,右中葉動脈起始部の孤立性肺動脈瘤と判明した.手術は右第5肋間開胸で,中葉動脈の一部(A5b)を温存し瘤切除を行った.術後経過は良好で,現在社会復帰している.本邦での末梢性動脈瘤の手術報告例は本例を含めて11例であり文献的考察を加えて報告した.

著者関連情報
© 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top