日本心臓血管外科学会雑誌
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下大静脈弁より発生した高齢者右房粘液腫の1治験例
古賀 正哲湯田 敏行宮崎 俊明豊平 均平 明
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1994 年 23 巻 1 号 p. 46-49

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抄録
心臓超音波検査の普及などにより心臓粘液腫は術前診断が容易となり手術症例も増加しているが, 今回70歳の女性に発生した右房粘液腫を経験した. 腫瘍は石灰化が著明で硬く, 有茎性で茎は下大静脈弁に付着していた. 記載の明らかな右房粘液腫の本邦報告はこれまで35例で下大静脈弁より発生したものは自験例を含め2例であった. また, 70歳以上のものも過去1例しか報告がない. 手術時の脱血カニューレの操作に若干の工夫が必要であったが術後経過は順調であった.
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