日本心臓血管外科学会雑誌
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梅毒性大動脈炎による両側冠動脈入口部狭窄を伴った大動脈弁閉鎖不全症の1手術治験例 : 本邦報告例を含めて
佐藤 泰史石川 進大滝 章男坂田 一宏大谷 嘉己高橋 徹吉田 一郎森下 靖雄
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1995 年 24 巻 3 号 p. 175-177

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抄録
梅毒性大動脈炎による大動脈弁閉鎖不全に右冠動脈入口部完全閉塞および左冠動脈入口部狭窄(75%)を伴った50歳男性に対し, 大動脈弁置換術と三枝バイパス術を同時に行い, 良好な結果を得た. 本症の冠動脈病変に対する術式の選択に際しては, 急性期における大動脈基部の炎症の残存や, 遠隔期での動脈硬化性変化による再狭窄の可能性を考慮する必要があるが, 低心機能症例では確実かつ熟達した術式を優先すべきと考える.
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