日本心臓血管外科学会雑誌
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下大静脈-右心房バイパスグラフト閉塞後に直達再手術を施行した Budd-Chiari 症候群の一治験例
宮城 和史古謝 景春国吉 幸男赤崎 満下地 光好久高 学上江洲 徹佐久田 斉鎌田 義彦草場 昭
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1996 年 25 巻 5 号 p. 340-343

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抄録
Budd-Chiari 症候群に対する外科治療は, 各種バイパス手術や直達手術などが行われているが, 手術成績や遠隔期予後に問題を残し, その術式選択をめぐって議論が多い. 今回, 9年前に行われた下大静脈-右心房バイパス術後に早期グラフト閉塞をきたした1例に対し, われわれの直達手術による再手術を施行し良好な結果を得た. 肝静脈流出路閉塞を本態とする Budd-Chiari 症候群では, 肝静脈の再開通を得ることが肝要であり, かかる観点からわれわれの直達手術は有用な術式である.
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