日本心臓血管外科学会雑誌
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真性胸腹部大動脈瘤27手術症例の検討
山名 一有明石 英俊比嘉 義揮田山 慶一郎甲斐 英三花元 裕治江頭 有朋小須賀 健一青柳 成明
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1997 年 26 巻 1 号 p. 1-5

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抄録

真性胸腹部大動脈瘤手術症例27例における補助手段や合併症の検討を行った. 一時的 Axillo-Femoral バイパス使用例では10mm PTFEに8mmの枝をつけ, また, 部分体外循環例では1分枝につき5ml/kg/minで腹部主要分枝の灌流を行ったが, いずれも臓器虚血はなく出血量の有意差はなかった. 腹部主要分枝再健に関しては, DeBakey 法, Crawford 法ともに有用な再建法であった.肋間動脈再建に関しては, 再建例12例中4例 (33.3%) に対麻痺の発生をみた. しかし, cerebrospinal fluid drainage 症例には対麻痺はなく, 4例中1例の不全麻痺症例はこれを使用しており麻痺は後に改善した. なお, 転帰は早期死亡1例 (3.7%), 病院死亡2例 (7.4%), 遠隔死亡1例(3.7%) であった.

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