日本心臓血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1883-4108
Print ISSN : 0285-1474
ISSN-L : 0285-1474
Dor手術で救命しえた超高齢者(84歳)の急性心不全,心室瘤の1例
大橋 壮樹坂本 宣弘
著者情報
キーワード: 心室瘤, Dor手術, 心室頻拍
ジャーナル フリー

2002 年 31 巻 1 号 p. 58-60

詳細
抄録
症例は84歳の女性で,心室瘤にて外来通院中であったが,呼吸困難,チアノーゼを認め救急搬送された.ただちに気管内挿管を行い利尿剤,強心剤投与下にICUにて人工呼吸管理を行った.その後心室頻拍,心室細動を頻回にくり返すようになったためIntra-Aortic Balloon Pumping(IABP)を挿入したが,血行動態の悪化を認めたため,緊急手術を行った.手術は体外循環,心停止下にDor手術を行った.術後3日目にIABP抜去,8日目に抜管,経口摂取開始し,術後10日目にICUを退室した.その後リハビリを行い術後58日目に独歩退院となった.
著者関連情報
© 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top