日本心臓血管外科学会雑誌
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外傷性尺骨動脈瘤の1治験例
花田 智樹山内 正信樋上 哲哉
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2002 年 31 巻 6 号 p. 428-430

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抄録
症例は42歳,男性.左手掌を打撲し,その約1週間後に左小指球部に拍動性腫瘤が出現した.その後放置していたが約1年後突然左第2,3,4,5指の痺れ,チアノーゼが出現した.CTにて尺骨動脈が有鈎骨に接する部位に壁在血栓を伴う最大径20mmの動脈瘤を認めた.手術は動脈瘤切除,尺骨動脈再建を行った.外傷性尺骨動脈瘤は手掌をハンマーとして使用する職業の人において好発し,手指の虚血症状を伴うことが多い.
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