2003 年 32 巻 6 号 p. 355-357
症例は86歳,女性.2002年1月14日,胸痛および発語障害,左不全麻痺が出現し近医を受診し,脳梗塞の診断にて入院となる.1月18日,胸部CT検査にて,解離性大動脈瘤(DeBakey II型)と診断され当院へ搬送された.精査にて,虚血性心疾患・慢性閉塞性動脈硬化症(ASO)の合併が認められた.脳梗塞合併のため慢性期に手術を行うこととし,3月12日上行大動脈置換術・冠動脈バイパス術・両側大腿動脈バイパス術を施行した.術後経過は良好で術後23日目に退院した.