日本心臓血管外科学会雑誌
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内胸動脈グラフトの開存した再手術における低体温体外循環法の検討
渡辺 成仁齋藤 聡冨岡 秀行山嵜 健二川合 明彦青見 茂之黒澤 博身
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2007 年 36 巻 2 号 p. 65-67

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抄録
近年,動脈硬化性疾患の増加と多様性に伴い,冠動脈バイパス(CABG)術後の弁膜症,および大血管手術が増加している.1983年12月から2005月6月までの内胸動脈(IMA)グラフトの開存した弁置換術・胸部大動脈瘤人工血管置換術の計8症例を対象とし,到達法,IMA周囲の剥離と心筋保護法の選択について,手術成績を比較検討した.全症例の病院死亡率は,13%であった.また,周術期心筋梗塞2例(25%),長期人工呼吸管理6例(75%),低拍出量症候群3例(38%),急性腎不全1例(13%),敗血症1例(13%)を認めた.到達法では,8例中7例で正中切開を施行した.心筋保護は,中等度もしくは超低体温下体外循環法を施行し,順行性および逆行性の冠灌流を併用した.IMAの剥離は,可及的に回避した.正中切開とともにグラフトを剥離せず低体温体外循環法を併用することで,心筋保護効果を期待し,良好な結果を得た.
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