日本栄養士会雑誌
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自立高齢者における摂取食品数と栄養素摂取量および食品群別摂取量との関連
小山 達也由田 克士荒井 裕介
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2016 年 59 巻 11 号 p. 676-685

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抄録

本研究の目的は、自立高齢者における適切な摂取食品数と食事摂取状況との関連を検討することである。金沢市とその近郊在住の自立した生活を営む60歳以上の高齢者81人(男性27人、女性54人)を対象とした。平成27年5月の2日間に食事記録法による栄養調査を実施した。摂取食品数が増加すると、カルシウム、鉄、ビタミンA、ビタミンC の摂取不足の割合は減少した。食物繊維とカリウムのいずれも目標量以上摂取している男性、女性の平均摂取品目はそれぞれ26.3(標準偏差2.4)品目/日、27.7(標準偏差5.6)品目/日であった。 また、野菜350 g以上かつ果物100 g以上摂取している男性、女性の平均摂取品目はそれぞれ25.4(標準偏差2.2)品目/日、26.6(標準偏差5.1)品目/日であった。自立高齢者においては摂取食品を増加させることは、望ましい食事摂取につながることが示唆された。

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© 2016 公益社団法人 日本栄養士会
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