日本栄養士会雑誌
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「鈴鹿市中学校ランチサービス事業」に対する管理栄養士としての10年間の取り組み
服部 知美
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2020 年 63 巻 5 号 p. 259-268

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抄録

2005年当時三重県鈴鹿市の公立中学校の昼食形態は、家庭からの弁当が主であったが、何らかの理由で昼食の準備のない家庭もあった。そこで、鈴鹿市教育委員会は、子育て支援の一環として2005年5月から2015年4月までデリバリー弁当をランチサービスとして生徒へ提供した。ランチサービスを学校給食の諸基準等に準じたデリバリー弁当とするために、管理栄養士が配置された。弁当内容が利用率に影響することが示唆されたために、生徒が利用しやすい魅力的な弁当とすることが重要であった。市教育委員会は、弁当献立の実績を有していなかったため、まず献立の土台構築から始め、肯定的な意見が得られる味を目指し、提供できるようになった。その後「あったか麺メニュー」等さまざまな取り組みに発展させながら、生徒にとって身近で利用しやすいランチサービスとして定着し、子育て支援としての機能を果たすことができた。学校給食または、それに準じるデリバリーサービスを行う際の参考資料として管理栄養士の取り組みを報告する。

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