1994 年 13 巻 4 号 p. 346-350
試作BisGMA系およびUEDMA系光重合型コンポジットレジンの硬化深さに影響をおよぼす因子として, 照射光強度(500, 1, 000, 1, 500W・m-2), 光照射時間(20, 40, 60秒)およびフィラーの種類(マイクロフィラー, 不定形石英, 不定形シリカガラス)について検討した.コンポジットレジンの硬化深さは照射光強度に大きく影響をうけ, 照射光強度が増大すると硬化深さも増大した.光照射時間もコンポジットレジンの硬化深さに影響をおよぼし, 照射時間の延長とともに, 硬化深さも増大した.また本研究の結果から, レジンマトリックスとフィラーの屈折率の差がコンポジットレジン内部での光強度の減衰に重要な役割をはたしていることが示唆された.