Bis-GMAはコンポジットレジンに使用される重要なジメタクリレートの1種であるが, コンポジットレジンに含まれるBis-GMAにはしばしば不純物が認められる.そこでL-929およびHEp-2細胞を用いた細胞回復度試験によって純度の異なる2種のBis-GMAの細胞毒性を評価し, 不純物の細胞毒性に与える影響を検討した.使用したBis-GMAの純度は96wt%と64wt%であったが, 水溶性不純物の影響で64%Bis-GMAのほうが96%Bis-GMAより高い細胞毒性を示した.しかし, 現用コンポジットレジンのBis-GMAは64%Bis-GMAより不純物が少ないと考えられた.また, TEGDMAは比較的強い細胞毒性を示したが, このモノマーはコンポジットレジンマトリックスの重合率を高め, 残留モノマーを減少させる.