歯科材料・器械
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原著
バルビツル酸系開始剤を用いたレジンによる象牙質接着における諸因子の効果
鈴木 明子
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1996 年 15 巻 1 号 p. 89-97

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抄録
象牙質の接着における重合開始系の役割を明らかにする研究の一環として, 1-シクロヘキシル-5-エチルバルビツル酸(CEB)/アセチルアセトン銅(CAA)/ビニルベンジルテトラデシルジメチルアンモニウムクロライド(VB14)開始系を用いたMMAレジンの象牙質への接着における諸因子の影響を検討した. 2〜3%塩化銅を添加した10%リン酸と35% 2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)プライマーの使用は, 接着強さの向上に有意に効果的であった. 至適条件下では平均の接着強さは12.8〜14.4 MPaであり, これはMMA-TBBレジンで得られる値と同等であった.
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© 1996 一般社団法人 日本歯科理工学会
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