抄録
15器種の光照射器の経時的光強度変化を測定し, 硬化深さを測定することによって光強度変化がレジンの重合にどのように影響を及ぼすかを調べた.光照射器の光強度の経時的変化傾向は3つの型に大別され, 経時的に一定であったのは3器種であり, 残りの12器種の光強度は経時的に低下した.光強度の経時的変化が大きな光照射器では, 連続して5分間照射した際の290〜300秒間の10秒間で得られると推測される硬化深さは, 最初の10秒間で得られる硬化深さの約1/2にまで減少しており, 光強度の経時的変化を考慮しなければならないことが示唆された.